薫風舎のオーナーのクルマで宿を後にする。 氏の特別なはからいで、中西俊貴フォトギャラリー、さらに木工ギャラリー貴妃花にご案内頂いた。
田舎でギャラリー、アトリエ。 実に響きが良いし、訪れてみて納得のロケーションと空間だった。
木島平にもそうした場所が出来ないかとふと思う。
旭川空港ゆきパスは11:44発。富良野からやって来た。

旭川空港にやって来たのは、2003年2月、名寄冬季国体に出場するウチのゲストの荷物を運んで届けて以来のことである。
あの時は木島平と名寄を22時間で往復した。
11月に国際線新ターミナルが出来て、商業施設が国内線エリアからゴッソリ移転したらしい。
 案の定、少し貧相な商店が辛うじて最低限の土産品を扱う程度にとどまる。
何とか「バターサンド」と「き花」が買えたので安心したが、食べ物に乏しい。昼飯は何にしようかと迷う。
昔からある、一番安い「カステーラ」を頬張った。

搭乗便はAIRDO。同社便に乗るのははじめてである。 今回の旅の最後のフライトは、1310,に搭乗開始、5分ほど遅れて離陸した。

北海道色あふれる楽し気な機内誌をめくっていると、就航20周年記念のステッカーを配布しているという。 通りがかりのCAさんに声をかけると、2枚もくれた。
暫くして同じCAさんがまたやって来て、以前のバージョンはお持ちですかと尋ねる。
持っていないと言うと、3種類全てを差し出しどうぞという。
とても感じのよい人で、見た目はNHK「おはようにっぽん」の気象予報士、山神明理サン似。 ココ数年で一番印象に残った乗務員かもしれない。
下北半島

福島県から栃木県に入り、間もなく降下開始の頃、コーヒが飲みたくなり乗務員コールボタンを押す。
いつもはどうしても「迷惑がられるのでは」と、なかなかコールボタンを押す機会はないのだが、三たび同乗務員さんがやってきた。
其の旨伝えると
「勿論でございます」と笑顔が返ってきた。
と、直ぐにコーヒーを持ってきてくれた。
筑波山

ブロッケン現象

海ほたる

少し遅れて、1510に着陸した。
降機時、くだんの乗務員さんに
「いろいろお気遣いありがとうございました」
と声をかけると、
「とんでもないです。」
と、ずいぶん照れたようなを素振りだったが、ほかの乗客に対しても笑顔溢れる丁寧な応対は抜きんでていたように思う。 それらは決してありがちな作られた笑顔ではなく、その人の持つ人柄がにじみ出るような、そんな応対だった。
乗り物好きの私は、10年前のトワイライトエクスプレスでのエピソードを筆頭に、乗務員の親切には人一倍感激する質であり、同じ接客業として「フムフム」と共感する部分でもあるのだ。
何よりも、嬉しいこと、楽しかったことは素直にサービス提供者に意思表示することが、さらにやる気をふるいたたせ、そして互いにとって幸福につながるものだと、私は常々感じているところである。

ささやかな幸せを感じたひととき、非常に気をよくしてこの旅を終えることが出来た。 さあ、来年3月まで、心機一転グリーンシーズンとは全く違ったリズムの中であらたな仕事がはじまる。
大いに頑張れそうだ。
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