天国に一番近い島
鳩間島の印象がとにかく抜きん出ているのです。その理由はこうです。
船が入港態勢に入ったときの第一印象がピカイチ ⇒多くの離島は港と集落の距離が離れていますが、鳩間島の中心集落は港のすぐそばです。しかも入港前の船の上からでも、それらが古い珊瑚の石積み塀に囲まれた伝統的集落であることがハッキリと確認できて、旅人に得も云われぬ期待を抱かせてくれます。 さらに、港内はもともと浅い白砂の海底を船の通り道に合わせて浚渫しているので、航路の両側が浅く、クリームソーダ色のいわゆる「ハトマブルー」が着岸前の長い時間続きます。これは他の島にはないことです。

島の集落を形成しているパーツがほとんど伝統的集落をなしている ⇒空き地になっている部分も少なくは有りませんが、有人の世帯はほぼ珊瑚の石積み塀とフクギ並木に囲まれて、古い伝統的集落景観をなしています。それが港のすぐ傍に広がっているというのは他のどの島をみわたしてみても鳩間島だけでしょう。

観光化されていない素朴そのものの島 ⇒商店は1軒のみ、人口は50人ほどの極めて小さな島で、伝統的様式にならった手付かずのコミュニティーが残っています。 たとえば世界でもっともアクセスの大変な島と言われる小笠原諸島ですが、小笠原はひとつの大きな町を形成しているのに対し、鳩間島には役場の出張所さえ、警察さえ、医院さえありません。公共施設は閉校寸前の児童数わずか1人の小中学校と簡易郵便局があるのみです。大型船の通わない鳩間島では少し風が吹いただけですぐに欠航。これを書いている現在、すでに欠航4日目です。 鳩間島はある意味、最も俗世間からかけ離れた島ではないかと思うのです。うちの御馴染みさんがこう云ったのを今でも鮮烈に脳裏に焼きついています。 鳩間島は天国に一番近い島だと。

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