黒岩山までは、朝日岳北麓の湿原地帯であったのが、その先犬が岳までは地形、地質ともに大きく変化します。
地形図を見ても明らかなように、この区間は新潟/富山の県境沿いの細い尾根に伸びる尾根に忠実に道がつけられ、東西共に切れ落ちた「ガケ」です。
「栂海新道尾根」
と命名してもいいのではと思える、赤茶けたガレバが多いやせ尾根を行きます。 北アルプス的景観は、すでに過去のものとなりますが、海までの距離も近くなり、それだけに絶景を期待できる区間です。
出発してきた朝日岳を常に後ろに見つつ、目指す栂海山荘の姿が次第に大きくなる。。。。 ある意味、最も栂海新道らしい風景が満喫できると言えましょう。
 文子池 12:00通過。

さわがに山が近づいてきました。

13:00 サワガニ山到着。 眺望が素晴らしく、昭文社地図のコースタイムと比べて30分以上も早かったので、ここで40分も休憩してしまいました。

目指す犬が岳方面

朝日岳方面。朝日小屋も終始視界に入っています。 ここは携帯電話の通話圏外ですが、アマチュア無線があれば、朝日小屋で常設されている無線局との交信が可能です。

体力も十分に回復したところで出発!

さわがに山の先はやせ尾根が続きます。所々ロープが架けられる、少々緊張を強いられる区間。 奥に見える台形の山が犬が岳。その右肩に目指す赤い栂海山荘が見えています。

拡大してみるとこんな。

上り下りを繰り返します。ひたすら忠実に尾根をなぞるように。 信越トレイルを歩きなれた人なら、この繰り返し訪れるアップダウンもさほど気にはならないはず。特に黒岩山から犬が岳までの尾根道は比較的高度差も少ない印象です。
どんどん進んでいきます。

右手の切れ落ちた沢は「西俣沢」。かなりの高度感がありますので、部分的には高所恐怖症の人は足がすくむかもしれません。 ですが、危険というわけではありませんので、慎重にロープを使いながら下りていきましょう。



さらに高度感を増す西俣沢。

歩いてきた道を振り返るとこんな感じ。真ん中あたりのとんがった山がサワガニ山。


いよいよ水場が近づいてきました。 かなり遠方から見えているピラミッド状の三角形の山の右付け根あたりから、左下に向かって沢を下りていった先。 この写真でいうと、ちょうど中央より少し下の付近が水場の位置になります。

西俣沢の向こうには雨飾山が雲間から姿を現しました。

水場入り口にたどり着きました。14:17

細い沢を下りていくと、約3分で水場に到着。

かなり細いですが、栂海山荘への下山者の水場はここしかありません。時間をかけてたっぷり給水しておく必要があります。

元の場所に戻って出発したのが14:50.
しかしこの先、犬が岳への登りが急なことといったら!!

さらに合計4つのピークを経て目指す栂海山荘にたどり着くことができます。
振り返ると長い道のりを実感できます。

右の台形の山こそが犬が岳


海がますます近づいて。。。。

最後の急坂をよじ登ると。。。

犬が岳山頂

栂海山荘がすぐそこに見えています。

明日歩く尾根を一望。一番奥の最高峰が白鳥山1286m 直線距離でここから4.2km

振り返ると朝日岳。直線距離でここから9.1km

富山平野、そして能登半島はますます近づいてきました。

十分な休息をとったあと、山荘に向けて出発しました。

スポンサーサイト
|