自宅にあった宮脇俊三作品も既に読み尽くし、今や古本をアマゾンで仕入れ、さらに読み進めています。
読みたいものはほぼ手にし、残るはあと6冊となりました。

私なりに選んだベストは
最長片道切符の旅 時刻表おくの細道 時刻表昭和史 汽車旅は地球の果てへ 殺意の風景
逆によろしくないのは
夢の山岳鉄道 鉄道廃線跡の旅
でしょうか。あくまで私個人の感想ですが。
イイと感じられる作品には、氏が実際に訪れた場所の情景、そして感情や空気感をも筆のチカラのみで再現しようとする労力、工夫が感じられ、それが如実に「宮脇節」となり現れます。
ことに「時刻表おくの細道」に描かれる寂寥とした、うらさびれたローカル線の空気感がなんともリアルなのです。
時刻表昭和史も、はるか昔の記憶でありながら、戦火を免れつつも汽車に乗る青年時代の自分の姿を往時の情景とともに蘇らせることに成功しています。
そうした宮脇節を完全フィクションで、トラベルミステリー風の「短編サスペンス」に仕上げたのが、「殺意の風景」です。直木賞候補にもなりました。
ミステリーといえば「西村京太郎」に毒されている私。 「殺意の風景」の読み始めでは「いったい何がミステリー?」と、アタマを傾げましたが、やがて本質を知るに至りました。
反対に「よろしくない」と評さざるを得ないのそのひとつは、架空の鉄道の建設計画を淡々と綴るのみで、宮脇節の出る幕が一切ありません。
鉄道廃線跡の旅もまたしかりで、鉄道遺構を巡りながらの「記録集」的に色合いが強く、これまた宮脇節の出る幕はありません。 氏が出版した廃線跡めぐりの本はベストセラーになったそうですが、それは随筆というよりもやはり記録集。 文章によって語られること以上の物を想像することが出来ません。
同じ著者の同じような文章の連なりでも、作者の気合いや思い入れがここまで如実に表れるとは、驚きであります。
みゆきの杜ユースホステル 今日も元気に営業中! ご予約は、お電話で( ^ω^ )
 ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ブログランキング参加中です。 お気に召しましたらクリックをお願いしますネ★
スポンサーサイト
|